今日は夏の食事について話します
殆どの人は(中医学観点に)間違いを犯していると思います
夏になると、食欲が湧かなくなる人が多いです
夏になると、お腹がゆるくなる人は多いです
特に冷房下で寝た日はそうではないでしょうか
(我が家の1歳児は、内臓がまだ未熟のため、夏は毎日軟便です)
お腹に手を当ててみてください
外は暑いのに、お腹は冷えていませんか
なぜでしょうか
夏は、人の陽気が体表や四肢に発散されています
陽気とは、説明しにくいですが、いわば命をまわすエネルギー、熱、のイメージです
夏は内臓に比較的陽気が少ない時期です。内臓へのいたわりが少ない時期です
なので、機能低下で食欲も湧かないし、寒気が少しでも入ると反応し下痢になりやすいです
寒気を受けた後、体が防御反応として寒気を排出している反応が下痢です
(寒気を受けた後きちんと下痢になる人の方がましです。寒気を受けたのに下痢として出せない人の方が陰寒が蓄積しやすくのちに大病になりやすいと考えられています)
寝ている時は、冬は背中を、夏はお腹をしっかり温めないといけないと
中国では言われています
夏こそ、内臓の陽気は不足がちになるので温めておくのが大事です
なので、
夏に冷たいものを食べるのは、中医学ではタブーです
逆に陽気が内臓に集まる冬は、アイスや氷など多少食べてもダメージは少ないです
「冬吃萝卜夏吃姜,不用大夫开药方」
(冬に大根、夏に生姜を食べれば、医者いらず)
という中国の言葉があります
日本でも、夏にカレー食べたいよね!とよく言われます
これも中医学的に正しいです
また、中医栄養学では、食物を「タンパク質、脂肪、炭水化物、カロリー」などでは判断せず、その食物の自然から受けたエネルギーを重要視します
例えば、唐辛子は「熱性」が強い食物です
例え凍らせても、熱性が強いことには変わりません
(凍らせたものは物理的に胃腸を冷やすが、その後体がHOTになる)
で、
夏は水産物で胃腸炎になる人が多いです
西洋医学では腸炎ビブリオなどが原因とされますが
中医栄養学では、水産物は全て陰寒が強いです
その寒に中り胃腸炎になると言われます
なので、夏に水産物を食べる時は
1、量は少なめに
2、必ずワサビ、生姜、紫蘇など熱性が強い薬味と一緒に
3、ビールや緑茶と一緒に取らない(緑茶は温めても寒性です)
4、できれば焼いて食べる(焼くのが一番寒性を和らげる)
5、食べた後にお腹の不調を感じればすぐに生姜スープを飲む
が大事な点になります
もう一つ夏に大事な事があります
夏は大量に汗が出て、体の「陰液」(いわば潤い、栄養のような概念)が失われやすいです
なので、塩分が含まれたスープを意識して取るようにしないといけません
広東人はスープを作るのが得意です
(広東料理のスープは絶品ですよね!)
なぜなら、広東はとても暑い地方で、人の陰液が失われやすいため
昔からスープ文化が発展したからと言われます
以上夏の飲食において、中医学的大原則について書きました
夏の旬の食材についても、それぞれ語れる話は山ほどあるが、、
またおいおい
皆さん、
夏こそ、冷たいものを避けて、スープを飲んでくださいね
では、次は、夏の「心」について書こうと思います